ChatGPTと読む『ハムレット』②:第一幕 ― こじらせ王子の“内面”に迫る読書実況と深読み解説

読書×AI対話

Author’s Note / Framing

On Terms, Distance, and Why This Essay Was Written
This essay was not written to define a doctrine, defend a value system, or propose a new ideology.
Rather, it attempts to trace a practice—
a way of relating to fiction, characters, and others—that has gradually stabilized across several decades of Japanese media culture, often without being clearly named.
Throughout the text, I use several terms that may appear familiar, yet are employed here in a deliberately specific and provisional way.
For example, “Kawaii” is not treated simply as “cuteness,”
“Sekai-kei” is not reduced to a genre label,
and “Yasasii-sekai” (Gentle World) is not assumed to be a commonly shared or universally accepted concept.
In particular, Yasasii-sekai is not presented as an established analytical term.
It originated largely as a casual internet expression—often ironic, sometimes affectionate—used to comment on narratives that felt conspicuously forgiving, frictionless, or implausibly kind.
What interests me here is not the meme itself, but the condition it occasionally pointed toward.
That is:
a situation in which innocence is no longer an attribute of a character,
nor a moral achievement,
but something that emerges between people,
as a shared constraint on how fiction is treated, sustained, and interacted with.
When I refer to innocence in this essay, I do so tentatively.
It is not meant to signify purity, naivety, or moral superiority.
Instead, it functions as a placeholder for a pre-narrative stance—
a refusal to immediately impose judgment, destiny, or “seriousness” onto a fictional situation.
Likewise, when I discuss parody, everyday-life narratives, or VTuber culture,
my aim is not to argue that these forms are inherently progressive, ethical, or “better” than others.
They are simply different answers to a recurring question:
How can fiction be enjoyed without forcing participants
to carry the full weight of history, ideology, or personal judgment?
This question has been asked implicitly—sometimes clumsily, sometimes playfully—across multiple generations of creators and audiences.
The essay proceeds historically, but not exhaustively.
It does not claim a single origin, nor a linear evolution.
Instead, it follows a series of shifts in attitude:

  • from parody as distance,
  • to innocence as a felt absence of obligation,
  • to everyday life as a formal structure,
  • to the atmosphere or the place as the primary stabilizing force,
  • and finally, to VTuber culture as a collective practice of maintaining fiction together.

If this essay has a thesis, it is a modest one:
That what is often dismissed as escapism, softness, or avoidance
may also be understood as a serious attempt to design a shared space
where no one is required to be exceptional, punished, or sacrificed for meaning to exist.
Whether this attempt succeeds—or whether it carries its own risks—
is a question I leave deliberately open.

はじめに

1. 本記事は普通にネタバレを含みます。

とはいえ扱うのはシェイクスピアの『ハムレット』。
ここまで古典中の古典になると、さすがにネタバレを気にする方は少ないと思うので、
あらすじ・内容・解釈・感想すべて普通に踏み込みます。ご了承ください。


2. 本記事は、個人の感想と雑談がベースです。

本ブログは「第一印象で思ったことをAIにぶつけ、返ってきた知識からさらに考えを深めていく」
という、いわば“読書実況寄り”のスタンスで書いています。
一次資料の精査などを目的とした学術記事ではありません。その点はあらかじめご了承ください。


3. “AIとの対話のおもしろさ”から始まった実験的な記事です。

ゲーム実況があるなら読書実況もあっていいんじゃない?
そんな素朴な疑問と、
「AIとの対話って、めちゃくちゃ面白くて、しかもピンポイントで勉強になる!」
という気付きが掛け合わさって生まれたのがこのブログです。

AI対話実況というジャンル自体がまだ実験段階なので、
話が思わぬ方向に転がることもあるかもしれませんが、
そこも含めて楽しんでいただければうれしいです。

作品概要

いわずと知れた超メジャータイトルだけど、
「ちゃんと読んだ!」という人は案外少ない気がします。
僕自身、もちろんタイトルは知っているものの読んだことはなく、
よくよく考えればあらすじさえ知らない。

ということでまず素朴に聞いてみました。

「ハムレットって、どんな作品なんですか?」

ChatGPT:

まず結論だけ一言でいうと、

「世界でいちばん有名な“優柔不断の王子”が、復讐・狂気・思想・言語の迷宮に迷い込んでいく物語。」

これが『ハムレット』です。

ただしこれは単なる復讐劇ではありません。
“近代文学の元祖”“哲学劇”とも言われる理由があります。

ほうほう。「世界でいちばん有名な“優柔不断の王子”」ってすでにちょっと気を引くんですが、
それが主人公のハムレット王子なんですね?
まずは主人公のキャラクターに注目、と。

でも、単なるキャラ萌え系の小説というわけではないですよね。
ではその“近代文学の元祖”“哲学劇”と呼ばれる所以、
つまりこの作品がただの冒険活劇・復讐物語ではない理由を教えてください!

1. 『ハムレット』第1幕のあらすじ(超ざっくり)

ChatGPT:

舞台はデンマーク王国。

  • ハムレット王子の父(前王)が急死
  • 母ガートルードは再婚
  • 再婚相手は “亡き王の弟”=ハムレットの伯父(クローディアス)

ところが冒頭で父の亡霊が登場して言う:

「実は弟に殺された。復讐してくれ。」

ここからハムレットの苦悩が始まります。

序盤から情報密度が濃いですね。
とはいえ舞台が中世ヨーロッパなので、設定がめちゃくちゃ“往年のファンタジーRPG感”。

「弟は闇の力に操られていて、鍵を握るのは最近就任した謎の大臣…」
とか?(もちろん冗談ですが)。

ではここから、本作が“近代文学の元祖”“哲学劇”と称される理由、
つまり「なぜこれが“ただの復讐劇”で終わらないのか?」を教えてください!

2. この作品の本質は「復讐」じゃない

ChatGPT:

普通の物語ならここから、

「父の仇!よし倒すぜ!」
→ ラスボスと決戦!

になるはず。

しかしハムレットはそうならない。

むしろ延々と悩み、行動できず、こじらせ、哲学しはじめ、病む。

この“優柔不断”こそが世界的テーマになった。

有名なセリフ:

「“To be, or not to be—that is the question.”
(生きるべきか、死ぬべきか――それが問題だ)」

これは、メンタルどん底のハムレットが
「人生って本当に生きる意味ある?死んだほうが楽じゃない?」
とガチで悩んでいるシーン。

「生きるべきか、死ぬべきか」!このセリフは知ってます!
なるほど、このセリフが出てくる話が「ハムレット」なんですね。

というか、悩んでるときに出すセリフがこれって、なんかカッコいいというかなんというか…
いや、重たいんだけど。重たいんだけど、それを名言レベルで言ってくるセンスね。

とはいえ、復讐という大テーマがあるのに、
実際には復讐そのものより“自分の存在の問題”が前景化するタイプなんですか?

……それって、エヴァやん!(間違ってたらごめん)

まあそのあたりは本文を読みながら確認、ですね。

3. ハムレットのこじらせ一覧

ChatGPT:

ハムレットはなぜこんなにこじらせているのか?

諸説ありますが、大枠はこれ:

① ハムレットはめちゃくちゃ頭がいい(哲学者タイプ)
 →行動よりも思索が勝つ。

② “近代的自我”という概念が広がり始めた時代背景

・“自分”とは?

・行動と内面は一致しない?

・人生の意味は?
→ こうした問題が全部ハムレットで爆発。

③ 亡霊の正体が本物かどうか、確証を得ようとして立ち止まる

④ 倫理・正義・罪・母の再婚…問題が複雑に絡む

――つまりハムレットは、

「行動すべき状況に置かれたのに行動できない人間」

という“近代人の原型”を先取りして描いている。

ここが、400年以上読み継がれている最大の理由。

諸説あるって…ハムレットのこじらせ、めっちゃ研究されてるやん。
そして“近代人の原型がこじらせ属性”というのがまた面白い。

僕たちは「ハムレット」を読むことで、
「近代人/現代人とは何か」 に迫れるかもしれない。

これは楽しみです。
では、そろそろ本文を読んでいきましょう!

第1幕

ChatGPT:

(第一幕のあらすじ)

舞台はデンマーク王国。

冬の夜、城壁の見張りに“亡霊”が現れる。
見張り兵たちは驚き、ハムレットの友人ホレイショーを呼ぶ。
ホレイショーは亡霊を見て、
「あれは…ハムレット王(=前王)では?」 と確信する。

一方その頃、城内では、

  • ガートルード(母)が伯父(クローディアス)と早々に再婚し
  • 新国王としてクローディアスが即位

という、倫理的にも政治的にも重い状況ができている。

そしてついに亡霊がハムレット本人の前へ現れ、

「我はお前の父。実は弟クローディアスに殺された。復讐せよ。」

と告げる。

ここでハムレットは絶望と怒りに包まれ、
「すべてが腐っている(Something is rotten in the state of Denmark)」
という名セリフにつながる世界観が確立される。

いやあ、序盤からいいですねえ。普通に面白い。
作品概要の時点で察してはいましたが、やっぱりハムレット君、良い。

めちゃくちゃリスペクトしてた父親(前王)が急死、
母は早々に立ち直ってひと月もたたぬうちに再婚、しかも相手は元旦那の弟。
さらに父親の亡霊により、その死が現王による謀殺であったことを告げられ…。

怒涛のイベント連打だけど、やっぱりまず最初に目を引くのはハムレットの“中二っぷり”でしょうか。

父の急死から立ち直れないハムレットは、周囲の「偽りの悲しみ」に嫌悪感をもち、
その違和感の表明として戴冠式に喪服で出席(これ好き)。

現王である叔父に対しては、あろうことか「肉親扱いはまっぴら」と反抗心をあらわにし、
母親の言葉には耳を貸さず。極めつけに「腐ってるよ、この世界…」(意訳)。

いいです。とても思春期っぽい。

ところで、序盤のキャラをつかんだところでちょっと質問。
今でこそぼくたちは夜神月君や碇シンジ君を知ってますが(もうちょっと最近だとデンジ君とかもか?)、
そもそもこの時代に思春期/中二キャラなんて、存在したんですか?
これもやっぱりシェイクスピアの発明ですか?

キャラクターとしての思春期/中二

ChatGPT:

結論としては、「ない」。

正確には、そもそも当時は

  • 幼児
  • 大人
  • 老人

ぐらいしか分類がない。
「青年期」を心理的・文化的に定義するのはもっと後(18–19世紀)。

つまり

“内面の揺れを抱えた青年”というキャラクター像を
シェイクスピアが実質的に発明してしまった。

青年の「揺れ」「不安」「怒り」「自己否定」「親への批判」「恋愛の不安定さ」
これらがストーリーの核になるのは、ほぼハムレットが最初期

あなたの表現を借りるなら:

「『思春期キャラ』という語彙がまだない時代に、
『思春期キャラ』のテンプレだけ先に生みだした」のがハムレット。

これ全部ハムレットの状態と一致している。

今でいえば:

  • エヴァのシンジ
  • ハルヒのキョン
  • 鬱系青年主人公
  • こじらせキャラ
  • 自意識過剰型主人公

の一族の“祖先”がハムレットです。

「語彙がない時代に、テンプレだけ先に生み出す」っていう言葉の破壊力がすごいね。

実際僕はこの作品をパッと見て、ある種の聖地巡礼感がある。
まだ序盤だけど、ハムレットの言葉、パフォーマンスにいちいち既視感があって、

「なるほど、ここかあ」

って、ちょっとにやにやしちゃう。

ではでは次は、本作品の悲運のヒロイン、オフィーリアの登場です。

当時の身分制と恋愛事情

身内(国家規模)のいざこざに気を病みつつも、ハムレットにはオフィーリアという恋人がいるんですね。

彼女は現王クローディアスおつきの大臣ポローニアスの娘。

どうやらハムレットとは清い交際をしているようですが、兄のレアティーズや父のポローニアスから口酸っぱく、

「ハムレット王子とは身分が違う。どのみちゴールすることはないのだから、割り切っておくように」

と釘を刺されています。

当時の社会を考えると、身分違いの恋愛なんてそんなもんなんだろうなあ、とは思うんだけど、
言ってもオフィーリアは貴族の娘。そこまでハムレットとは“あり得ない”ものなんですかね?
この辺の感覚は正直わからない。

そこんとこ、どうなんでしょう?

そもそもハムレットとオフィーリアの身分差はどれくらい?

ChatGPT:

これは“とんでもないレベルの身分差”。

  • ハムレット:王子(ロイヤルファミリー)
  • オフィーリア:高官(ポローニアス)の娘だが、あくまで“家臣の家族”

現代の感覚で言うと:

皇太子と官僚の娘。

そりゃレアティーズも言う。

「あなたは、王になる可能性がある人だ。
私の妹は“遊ばれて終わり”になる危険が高い」

この感覚は完全に自然。

そうなんだ!?

あ、そんなに違うものなんだ。なるほど、王族ってのは、本当に別世界なんですね。

ちなみに、妾とかって概念もあるけど、この時代、できちゃった婚とかって、どんなもんだったんですかね?

できちゃった婚/妾について

ChatGPT:

シェイクスピア時代のイングランド(16–17世紀)基準でいうと:

貴族社会では“恋愛の結果の妊娠”は大問題だった

なぜなら

  • 家系
  • 財産
  • 血統
  • 政治的同盟

すべてが「婚姻」で決まっていたから。

つまり できちゃった婚=家の破滅危機 になりうる。

妾(mistress)は普通に存在した

しかし重要なのは:

妾は階級差を越える“恋愛の安全弁”ではあるけれど、
「下の身分の女性が上の男を妊娠させたら」→ それはスキャンダルになる。

妾はあくまで

  • 身分相応
  • 家柄が潰れない
  • 政治的に問題の出ない相手

に限られる。

王子の妾に“家臣の娘”というのはアウト。

はえー、そうなんだ。聞いてみてもあまりピンとは来ないけど、まあともかくそういった社会的制約が前提となる世界、ということはわかったうえで読まないといけないですね。

また、ちょっとだけ深読みすると、たぶん当時の人たちも、

「これ、何のための制約なんかなあ…?」

とは当然どこかでは思っていたはずで、その言葉にならない違和感を正面から描こうとしたのが、まさにシェイクスピアだった、とも読めそうです。

シリアス展開から下ネタまで

ところで、親父のポローニアスがオフィーリアに釘を刺す場面で、なんかふざけてるようなセリフを言うんですよね。これは何ですか?翻訳者の茶目っ気なのかな?

「恐れ入りましたよ、けがをしたことのないおぼこ娘のおっしゃりよう。その優しい言葉とやらを、心から信じていいのでござるのかな?」

ござるのかな?ってなんだその言い回し?

また、けがをしたことのないおぼこ娘の~って、いや、これ普通に下ネタってこと??

ChatGPT:

結論から言うと──

これは“ガチで下ネタを含んだギャグパート”です。

しかも、
ポローニアスというキャラの“いやらしさ × 父権的コントロール”を一撃で示すための仕掛けでもある。

問題の原文(第1幕3場)

シェイクスピアの原文はこう。

“Affection? Pooh!
Do you believe his tenders, as you call them?”
“Think yourself a baby,
That you have ta’en these tenders for true pay.”

これがスーパー直訳だとこうなる:

  • 「恋愛感情? ふん!」
  • 「あんな求愛の言葉を真に受けているのか?」
  • 「お前はまだ赤ん坊みたいなものだ。
     あんな口説き文句を“本物の支払い”だと受け取っちゃって」

で、ここで同じ “tenders” を

  • tender(優しい言葉)
  • tender(支払い、証文)
    というダジャレで返している

バリバリの言葉遊び(punning)=ギャグパート

しかも内実は「性的な含み」が詰まっている。

要するに、

  • 「あいつの甘い言葉なんか、お前をベッドに連れ込むための“手形”みたいなもんだぞ?」
  • 「お前はまだ“赤ん坊”で、そんなこともわからない」

というニュアンスが込められている。

日本語訳の「おぼこ娘」「けがをしたことのない」は、
その性的な含みを汲んだ結果の表現です。

さらにポローニアスは、

  • 偉ぶる
  • 大げさ
  • 古風な喋り方
  • やたら教訓めく

という“笑われる権威”なので、
日本語で「ござる」系を当てるのは、かなりハマっている訳し方です。

なるほど!ポローニアスは、いわゆるうざいおやじキャラなんですね!
それだったらオフィーリアももうちょいわかりやすくそれっぽいリアクションしてくれればいいのに…。

と思ったけど、そうか、こんなうざいおやじにすら特に疑問なく従順にしたがっちゃうっていうのが、限界箱入り娘(清楚の極み)としてのオフィーリアなんですね。

考えてみたら前編で見たように、シェイクスピアって高貴な悲劇から低俗な下ネタまで何でもこなせる、“多層性”が群を抜いてたって解説がありました。

つまり、これもその本領発揮の一部なんだ!シェイクスピアの守備範囲よ!
なるほどこれは解説がないと見落とすやつ。

父の亡霊と遭遇

さて、そうこうしているうちにハムレットはついに父の亡霊と遭遇しました!
物語の転換点ですね。

ストーリー展開上のポイントとしては、

  • 父の死は単なる急死ではなく、現王による謀殺だったこと
  • その復讐を、息子であるハムレットが要請されたこと

という、かなり重い事実がハムレットに告げられたこと。

上でも書きましたが、RPGのオープニングのような展開で結構ワクワクしますが、
シェイクスピア以前も、いわゆる復讐劇というのは人気演目で、
このあたりの展開はわりと王道と言えるんですよね?

王道的な展開だった点

ChatGPT:

おっしゃる通り、亡霊が登場し復讐を要請するまでの流れは、当時の復讐劇の王道的な「お約束」の展開でした。

ハムレットがその後の復讐劇の主人公たちと一線を画すのは、その後の行動にあるのであって、導入部分の構造自体は、当時の観客にとっては比較的馴染み深いものでした。

1. 亡霊の登場

父王の亡霊が登場し、復讐を命じるという設定は、トマス・キッドの『スペインの悲劇』など、当時の人気復讐劇でよく使われる定番のモチーフでした。

観客は「いよいよ復讐が始まるぞ!」と期待しました。

2. 復讐の動機

弟による王位簒奪と王妃との結婚という、「血統と王権」に関わる重大な犯罪が動機となっている点も、権力闘争を描く悲劇の王道です。

ここで義憤の念でテンションが上がってくるのは必然。
そして極めつけに、「この国は、腐ってる…」。

さあ、いざ復讐!となるところだけど、ここでもちょっと気になる点があるんですよね。

ハムレット=セカイ系主人公の起源説

亡霊と会話したハムレットは戻ってきて、友人たちと合流します。
何があった?と聞く友人たちに、交わした会話の内容をはぐらかし、核心部分をこたえません。

そしてハムレットは、

「これは俺の胸のうちだけに…」

を宣言するように、友人たちにその日のことを口外しないよう誓わせ、さらに…

「この世の関節が外れてしまったのだ。何の因果か、それを直す役目を押しつけられるとは!」

こ、これは、セカイ系主人公爆誕の瞬間なのでは…?

そこんとこどうなんでしょう?

孤独化・内面化の構造

ChatGPT:

あなたが感じたように、ハムレットの行動をじっくり見ると、完全にセカイ系的です。

・ 幽霊の情報を共有しない

→ 「世界の真相は僕にしかわからない」

・ “わざと狂ったふり”をする

→ 「普通のコミュニケーションでは立ち振る舞えない」
→ 「真実を知ってしまった自分は世界と噛み合わない」

・ 親友ホレイシオにまで距離を置く

→ 「説明して理解してもらえるような問題じゃないから」

この“俺にしか分からない問題”感、
まさにキョンが長門から世界の異変を聞かされたときの空気にも似てます。

これはめちゃくちゃ思った!

ハルヒに気づかれないところで、縁の下の力持ち的にトラブルを解決していく、そのプロセスに隠れている独特のナルシシズム!

「俺、なんかやっちゃいました?」

系のご先祖様って感じがする!

ラスコーリニコフ君も、シンジ君も、夜神月君も、キョン君も、みーんなハムレット君の子孫なんや!

狂気の演出問題

最後にもう一つ。亡霊と会話して以降のハムレットは「ん?」と思う発言をするんですよね。

上でも指摘されていましたが、ハムレットは自ら狂気を演じる可能性について友人たちに宣言します。

「いいか、今後、時にとって必要とあれば、ずいぶん奇怪なふるまいも、あえてして見せねばならぬかもしれぬ」

…なんで?

例えば革命のための地下組織を整える傍ら、
「そんなことができるやつではない」と見せかけるためにあえて無能のふりをする、とかならわかるんだけど、そういうことをしている様子はない。

これはどう解釈されているんですかね?

ChatGPT:

この質問、めちゃくちゃ“ハムレットの本質”に触れています。

結論から言うと──

ハムレットが“狂気のふり”をする理由には、
四つの層が同時に重なっていると解釈されてきました。

そしてこの「複数理由の同時成立」こそ、
ハムレットを“世界初のモダン主人公”にした要因。

順番にいきますね。

1. 表向きの理由(政治的)

現王は甥に“正当な継承権”があることを知っている。

幽霊の件はともかく、
ハムレットが正気で冷静なら、
王にとっては最も危険な存在。

⇒ なので「狂ったふり」は防衛策になる

・判断能力がない

・計画性がゼロ

・政治的な脅威にならない

・誰も本気で相手にしなくなる

こうなることで“背中を狙われにくく”なる。

つまり、

「復讐の準備を悟られないように演技」

という表向きの説明は、一応成立する。

ですが──
これはハムレットという人物を理解するうえでは表層にすぎない

これは上で書いた、「無能のふり」作戦ですね。だけど本文を見る限り、そういった感じはしない。

2. 内面的な理由(心理的)

ChatGPT:

これが“心理劇としてのハムレット”の決定的ポイント。

幽霊が本物かどうか確信が持てない

  • 本当に父の魂なのか
  • 悪魔が姿を変えているのでは
  • 自分がおかしくなっているのでは
  • 復讐すべきなのか、罠なのか

ハムレットにはまったくわからない。

だからこそ、

「自分はおかしいかもしれない」という“予防線”を張る。

つまり、
“狂気のふり”は 自分自身への自己保護 でもある。

「もし間違えていた場合、正気の僕じゃなく“狂気の僕”の仕業ということにしたい」

これ、現代的な“責任回避”の構造にも通じる。

これはちょっと面白い。要するに、「俺が悪いんじゃない!俺の脳みそが悪いんだ!!」理論ですね。

まあそう書くと、責任回避のインチキ論法にも見えるけど、フラットにみるとそもそもの人間一般の認知能力を冷静にとらえてるようにも思える。

それまでの復讐劇において、亡霊による命が割と「お約束」であったことを考えると、そもそも亡霊って、「あなたの想像上の存在なのではないでしょうか?」的に、ここでいったん冷静になるっていうのは、人間の認知一般の限界を意識した、進歩的・先端的な対応ということもできるかもしれない。

3. 自己欺瞞としての狂気

ChatGPT:

近代批評で最も評価が高いのはこれ。

“狂気のふり”は、復讐を実行できない自分への言い訳。

  • 父の死
  • 母の結婚
  • 家族の崩壊
  • 世界の腐敗
  • 自分の無力感

この全てを前に、

ハムレットは“行動しない自分”を合理化するために
 狂気という役割に逃げ込む。

行動しない主人公が持つ“自己欺瞞の構造”の典型。

「狂気」を盾にすれば、行動の遅さも説明できる。

現代的にいえば:

●“働かない理由としての鬱”
●“本気にならないための自虐キャラ設定”
●“自分から現実を遠ざけるための演技”

みたいな構造に近い。

これはどっちかというとハムレットに対しての辛辣な評価だ!

だけど、これって「復讐」を義務として自明視することが前提だよね?

要するに、ここで

だけど、復讐って、そもそも自明のことなんだっけ?と考えると、別に「復讐しない」ことに対してわざわざ言い訳を用意する必要なんてないことになる気がする。

で、これを宣言した相手の友人たちは、ハムレットと亡霊の会話の内容を知らされてないので、「いや、こいつなんで早いとこ復讐しないの?」とはならないはずですよね。

だから、そもそも彼らに言い訳をする必要がない。

しいて言うなら、観客に対してのセリフ、ということはあるかもしれない。それはそれで面白いけど…。

要するに、こういうこと?

観客の皆さん、僕がお約束にのっとって、即復讐に行くと思うでしょう?だけど、しないかもしれないんだよなあ。その時の僕の行動は、もしかすると奇怪に見えるかもしれないよ?だけど、それについてあーだこーだ知った風に語ってほしくはないんだよなあ…約束してね?

…って、めちゃくちゃメタ!登場人物そっちのけで、だれと会話しとんねん、となるし、それはもはや「狂気」とは言えない。

しいて言うなら、自分自身の行動が、周囲の価値観からすると「奇怪に映る」可能性がある、くらいであれば、論理的には納得できる。この辺は翻訳の問題もあるのかな?

だけど、さすがにそれは深読みが過ぎるかなあ。まあ、続きを聞きましょうか!

4. 役割としての狂気

ChatGPT:

これは文学理論的には最高に重要なポイント。

ハムレットはこう感じている:

  • 親友にも
  • 恋人にも
  • 母にも
  • 自分自身にすら

“本当の自分”を提示できる状態ではない。

だから、
一度「狂人」という“役柄”を自分に割り当てることで、
生き延びるための枠組みを作っている

つまり、

狂気は演技なのではなく、
世界から逃れた場所としての“仮の人格”なんだ。

とはいっても、「狂気」ってそもそも、自身らの価値基準やら役割規範から外れたもの全般を指す言葉だから、果たしてそれは「役柄」を引き受けたことになってるんかな?

要するに、この世界の中に「役柄がない」ことの言語化が「狂気」のはずだから、いわゆる一行で矛盾、というか。。。

まあ、でも、少なくともわかりやすい法律に規定されてる「犯罪」とかに即抵触するわけではないから、「処刑」とかそういった現実的な排除方法に該当する、って状態を避けることはできそうか?

ややこしい。。。けど、僕なりに理解することはできなくはない。

つまり、こういうこと?

あなたたちはおそらく僕のことを「狂人」と呼んで排除の正当性を得たいでしょう?では僕はその「狂人」と呼ばれる役柄を引き受けてあげよう。世界を変えるということは、あなたたちの理解を超え出ることを通じなくしてはできないんだから!

うおおお!ある!いや、あるよ、ハムレット君!!

5. まとめ

ChatGPT:

ハムレットが「狂気のふり」をするのは──

(1)敵に悟られないため(政治的)
(2)自分の心の不確かさへの保険(心理的)
(3)行動できない自分の言い訳(自己欺瞞)
(4)自分を“役割”で守るしかない状態(アイデンティティの崩壊)

この4つが同時に成立しているため。

そしてその複雑さそのものが、
シェイクスピアによる

近代的内面の発明

なんです。

おそらくハムレットは、

「もともと割と深刻なアイデンティティ拡散状態の人」

なので、一つの言動に一つの根拠が紐づけされて動いているわけではない、というのがデフォルトなんでしょう。

・もともとそういう気があることを自覚している

・父親の亡霊の出現が、その性質に拍車をかける予感がある

・そこに「世界を正さねば」という理想主義的自己愛が絡んでくる

その経緯を経ていくと、

“近代人の原型=こじらせ属性”

という知見につながるわけですね。

こうなると、揶揄する文脈での「思春期」「中二病」という概念そのものを、見直す必要があるのかもしれません。

そもそもそういった言葉自体が、本来は複雑で多面的であるはずの現実を、無理やり単一なものにまとめたうえで、その世界が要請する「役柄」(=「大人」?)に統合されることを前提にしているんだから。

次回へ

さて、当初の想定だと、前編と対で同じ分量くらいにまとめようかな、と思ってたんですが、書いてみて、めっちゃ長くなる!

いや、まあそれだけこの作品の深みが充実してるってことなんだし、せっかく融通が利く個人ブログなんだから、これもありか!

ということで、とてもじゃないけど「前後編」ではまとまらなそうなので、いったんは第一幕で区切ってしまおうと思います。

次回は第二幕を読んでいこうかな!

ではでは、お付き合いいただけるなら、また「ChatGPTと読む『ハムレット』③」でお会いしましょう~。

👉「ChatGPTと読む『ハムレット』③」 (第2幕読書実況&ネタバレ解説)はこちら

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